【連載】プロが考える自分のお葬式 第1回「 20代女性ディレクター編」

こんにちは、香華殿の村井です。

香華殿の姉妹斎場「ウィズハウス」ではただ今テレビCMを放映中で、そのキャッチコピーは「お葬式を考えよう」なのですが、自分のお葬式をどんな風にしたいのか、細部まで考えたことがある方は少ないのではないでしょうか。

それは、日常的にお葬式に携わっている当社スタッフも同様で、香華殿やウィズハウスをご利用いただくお客様のお葬式や、自分のおじいちゃんおばあちゃんのお葬式について考えた経験はあっても、自分自身のお葬式について考えた経験があるスタッフはごくわずかだと思います。

実際に日々葬儀に携わるスタッフが自分のお葬式を考えたら、いったいどんなお葬式を思い描くんだろう?葬儀のプロが考えた自分のためのお葬式プランの中には、お客様のお役に立つ情報が絶対にあるはず!

そう思った私は、当社葬儀スタッフに「自分のお葬式について考えてみてください!」と依頼。自分自身のお葬式についてお話してもらい、ブログ記事を作成することにしました。

「こんなこと考えるなんて面白いな!」「そういうことも出来るんだ。」という様に、ある時は楽しめるブログを、またある時はお役に立つブログを書いていきたいと思います。

第1回目の今回は、香華殿を運営する株式会社メモリアルむらもとフューネラル事業部に所属する伊藤由衣さんに、香華殿の姉妹斎場「ウィズハウス手稲」でお話しをお聞きしました。

文中に ※ポイント とある箇所については、文末に葬儀お役立ちポイントとして解説を記載しましたので、そちらも是非ご覧ください!

お話を聞いた人 伊藤由衣さん

〇2018年10月1日入社

〇株式会社メモリアルむらもと フューネラル事業部所属

〇1995年12月14日生まれ

私と伊藤さんは所属する部署が違うため接点が多いわけではないのですが、何度か関わっている中で「人あたりが優しくて、まっすぐ素直に大人になった人だな。」という印象を持っていました。今回ご自身のお葬式についてお話を聞いたことで、その人柄の秘密に触れられた気がしました。

村井 今日は急なお願いを聞いていただいてありがとうございます!さっそくですが、自分のお葬式をどんな風にするか、考えたことはありますか?

伊藤 ありませんね。まだ旦那さんも子どももいないですし(笑)

村井 なるほど(笑)仮に伊藤さんが80代でお葬式をすることになったとしたら、どんな人に参列して欲しいですか?

伊藤 そのころには、出来れば自分の子どもとか孫がいて、あと妹と、妹にも子どもができて、甥っ子姪っ子がいて・・・あくまで希望ですけど(笑)参列して欲しいのはそれくらいですね。80代だと友達もどうなっているか分からないですし(笑)

村井 ごくごく身内だけの家族葬ですね。

伊藤 はい。あと、お客さまの中には好きな写真とかアルバムを持ってきて飾って欲しいという方がいらっしゃるので、たまに式場に写真を飾ることがあって、そうすると会葬にみえた方も「ここよく行ったよね~。」とか「この写真懐かしいね。」という風に思い出話になったりするので、写真は大事だなと思いますね。私のお葬式でも写真は飾りたいです。※ポイント1

村井 確かに写真を見ると色々と思い出しますし、話のきっかけになりますよね。ここ(ウィズハウス手稲)でお葬式をする時、写真はどのあたりに飾るんですか?

伊藤 棺の側や式場の入り口付近に飾ります。写真のサイズにもよりますが、L版くらいの大きさの写真はコルクボードにマスキングテープでペタペタ貼って飾ります。

村井 そうなんですね。斎場に写真を飾れることを知らない方も多いかもしれませんね。

伊藤 そうですよね。飾るだけじゃなく、会葬礼状に挟んで会葬者の皆さまに渡された方もいましたよ。

村井 そういう方もいらっしゃるんですね、はじめて聞きました。

伊藤 ご自身の葬儀でそのようにして欲しいという希望を遺されていたそうです。

村井 葬儀に関する希望を遺しておくのは大切ですね。

伊藤 はい。それから、私はお父さんお母さんが大好きで…

村井 (前のめりに)えー、そうなんだ!!素敵ですね~。※私には小学生の娘が二人いて、大人になっても「大好き」と言ってもらえるご両親に対する憧れが強いです。

伊藤 なので、自分のお葬式の時にはむこうでお父さんとお母さんに会えるように、両親の思い出のものとか形見を棺に入れてもらいたいです。

村井 あー、そうですかそうですか・・・感動してもう泣きそうです(涙目)

伊藤 よく棺に十円玉を入れて火葬して、その後お守りにするじゃないですか。両親が亡くなったら何をお守りにするか今はまだわからないですけど、両親の思い出があって、お守りのように大切な物を私の棺に入れて欲しいです。

村井 そんなに大切に思ってもらえるご両親が羨ましいです。ご両親は素敵な子育てをされたんでしょうね。余談ですけど、伊藤さんの普段の様子を見ていると、人あたりが良くて精神がとても安定している印象があるんですよ。

伊藤 ありがとうございます。

村井 ご両親が愛情をいっぱい注いで育てられたんじゃないかなと感じます。素敵なご両親なんだろうなと。

伊藤 素敵なんです(笑)

村井 そう思ってもらえるご両親は素晴らしいですね!私も見習いたいです。

伊藤 それから7月に私のおじいちゃんが亡くなって、その時にお母さんとおばさんが喪主のような役割で色々と動いていて、私がいっぱい口出ししていたんですけど。

村井 口出し(笑)そうなりますよね。

伊藤 いざ棺の中に入れたい物・・・ってなった時に「帽子はよくかぶってたよね。」くらいはあったんですけど、本人の希望は聞いていなかったので何を入れたらいいのかわからなくて。棺に入れて欲しい物って、本人じゃないとわからないですよね。それを伝えておくと、残された家族も助かると思います。※ポイント2

村井 そうですよね、ご家族が助かるというのは大切なポイントですね。お葬式の会場について希望はありますか?例えば、姫系インテリアの斎場が良い(そんな斎場は無いと思うのですが)とか。

伊藤 ウィズハウス手稲みたいな感じが好きですね。白を基調としていて、自然光が入る明るい空間なので。明るい場所でやって欲しいです。素敵な一軒家に住んでいたとしたら自宅葬も良いなと思います。※ポイント3

村井 自宅葬と斎場、それぞれどんなところに魅力を感じますか?

伊藤 自宅葬だったらどこに何があるのか全部分かっているし、忘れ物の心配も無いですよね。飾りたい写真もすぐ出して飾れるし。

村井 確かに忘れ物しませんね!

伊藤 あとは慣れ親しんだ場所で最後の時間を過ごせるのが良いですね。故人様をご自宅に安置することが難しくて、病院や施設から斎場に直接安置することがあるんですけど、そうすると最後にご自宅の前を通って火葬場に向かって欲しいというお客様もいらっしゃいますよ。やっぱり自宅に対する思い入れはあると思います。思い出話をするにも自宅は良いですよね。

でも、私の場合は広いおうちに住んでいたら自宅でも良いなという感じです。孫とか、甥っ子姪っ子の子どもが小さかったら、動き回れる広い斎場の方が良いかなと思います。

村井 自宅の造りや参列人数によって、自宅より斎場が便利というケースはありますよね。

伊藤 やっぱり小さな子がいたり人数が多いお葬式だったりすると、斎場でするのが良いと思います。

それから、最近は無宗教で葬儀をする方も増えていて、私自身も今の年齢だと無宗教のお葬式でも良いかなという気持ちがあるのですが、7月に参列したおじいちゃんのお葬式は、戒名があってお経をあげてという仏式のお葬式だったせいか、「きちんと供養をした」「ちゃんとお葬式をした」という感覚があって。

それを考えると、年齢を重ねていくうちに伝統的なお葬式に対する思い入れが出てくるような気もします。

村井 今でも多くのお葬式は仏式だと思いますが、確かに昔に比べると無宗教のお葬式は増えていますね。

伊藤さんはお花に対する思い入れはどうですか?「祭壇にはこのお花を使って欲しい」とか「花の色はピンクが良い」とかありますか?

伊藤 祭壇に使って欲しいお花とかは特にありませんが、華やかに可愛らしくして貰って、そのお花を棺の中にたくさん入れて欲しいですね。「おばあちゃん行ってらっしゃい。」「かわいいね。」という感じで見送ってもらえたら嬉しいです。

村井 北海道のお葬式だと足の先までお花を入れるというのは一般的ではないですよね?

伊藤 そうですね。私は棺いっぱいのお花じゃなくて良いので、体の周りをぐるっと囲むように入れて欲しいです。

村井 それもお葬式の知識があるからこそ出てくる発想ですね。

伊藤 そうですね。本題からは少しずれますが、私が最近気になるのは「直葬で良い」というお客様が、本当に直葬で後悔しないのかなということです。

村井 お葬式を簡素にすませたいという方もいらっしゃいますが、後からご遺族が後悔する場合もあると聞いたことがあります。故人のご希望を叶えることは勿論大切ですが、それと同時に残されたご家族の悲しみを癒すことも葬儀の役割だと感じます。やり直しができないからこそ事前相談等を利用して、後悔のないお葬式をしていただきたいですね。※ポイント4

今日は急にお願いしたにも関わらず素敵なお話が聞けて嬉しかったです、ありがとうございました。

伊藤 こちらこそありがとうございました。

伊藤さんにお話しを聞いた斎場は、香華殿の姉妹斎場ウィズハウス手稲です。ウィズハウス手稲について、詳しくはこちらからご覧ください。

今回はまだ若く、到底自分のお葬式を考える年代ではないスタッフに急遽依頼しましたが、日常的にお葬式に携わっている彼女ならではの考えを聞くことができました。

大好きなご両親から受け継いだ優しい人柄で、香華殿やウィズハウスをご利用いただくお客様の悲しみに寄り添い続けて欲しいと感じたインタビューになりました。

葬儀お役立ちポイント

ポイント1:お葬式の際、遺影の他に写真を飾りたいという方は葬儀社に相談してみることをおすすめします。香華殿・ウィズハウスではお写真の展示も対応致します。

ポイント2:棺に入れて欲しいものを伝えておくことも大切です。本当に入れて欲しいものはご本人にしかわからないので、ご家族に伝えておくことをおすすめします。

ポイント3:香華殿、ウィズハウスでは自宅葬も承ります。自宅葬をご希望のお客様から、自宅からの出棺や参列人数について事前にご相談いただくケースも多くあります。

ポイント4:やり直しが出来ないからこそ、私たちはお客様に後悔のないお葬式をしていただきたいと考えます。事前相談をご利用いただくことは、ご満足いただける葬儀への第一歩です。

プロが考える自分のお葬式 第2回「別れを経験した葬祭ディレクター」はこちら

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