「迷惑をかけたくない」

施行課の大崎です。年々、葬儀における会葬者の規模というのは縮小傾向にあると思います。それに伴い、葬儀の事前相談でお客様のお話を聞いていると「家族に迷惑をかけたくないから最低限の葬儀で良い」という言葉をよく耳にします。

「迷惑をかけたくない」この言葉に私はいつも釈然としません。葬儀をあげることは、家族にとって迷惑なのだろうか?

何を基準に葬儀を「迷惑なもの」だと思うのでしょうか? 準備の手間、時間の拘束、金銭問題。色々な理由があると思いますが、「葬儀の必要性(価値)を見いだせない」ことが根本的な原因にあるのではないでしょうか。

確かに、規模の大きな葬儀になりますと、葬儀社や僧侶との打ち合わせから始まり、親戚や会社・知人関係への連絡、料理の数確認などの準備に追われ、おまけに睡眠不足で、わけがわからないまま葬儀が終わっていた、葬儀って何だったのだろう?と疑問に思ってしまうのは当然のことのように思います。

香華殿では、いざというときにバタバタとしないよう、事前見積りも承っておりますし、何より、通夜・葬儀においてはご遺族と故人の「お別れの空間」作りを大切にしています。お別れの場面では、悲しみに打ちひしがれる方、「ありがとう」と微笑む方、様々ですが、その光景が「必要(価値)のないもの」だとは到底思えません。

そもそも、葬儀社の立場としてご遺族に接している中で、ご遺族が葬儀を「迷惑だなあ」と思っている様子を感じたことがありません。

葬儀は故人のためだけではなく、遺される家族のためでもあります。自身のお別れには何が必要か、もしくは必要ではないのか、一度ご家族で話し合ってみる価値はあると思います。haha160306000I9A2079_TP_V

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